TESSが超短周期のスーパーアースを発見

恒星「HD 213885」に2つの惑星が発見されました。このうち内側の惑星「HD 213885 b」は、わずか1日で主恒星の周りを公転する高温のスーパーアースです。


2つの惑星の発見は、独マックス・プランク宇宙物理学研究所に所属する Néstor Espinoza 氏らの研究グループがarXivに投稿したプレプリント(リンク)で伝えられました。

惑星「HD 213885 b」は、2018年にNASAが打ち上げた系外惑星観測衛星TESSによって惑星候補として検出された後、フォローアップ観測で実在が確かめられました。またフォローアップ観測の過程で、外側の軌道に別の惑星「HD 213885 c」が見つかりました。

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惑星系の特徴

主星の「HD 213885」は太陽に似た恒星です。太陽系から見た明るさは7.9等級で、肉眼で見るには暗すぎますが、トランジット惑星が知られている恒星としては明るい星です。

内側の惑星「HD 213885 b」(以下惑星b)は、地球の1.7倍の半径を持つ「スーパーアース」です。この星が恒星の周りを一周するのには1.008日しかかかりません。惑星bの質量は地球の8.8倍で、地球と同様の岩石惑星だと考えられます。

外側の惑星「HD 213885 c」は視線速度法のフォローアップ観測で発見されました。地球の20倍の質量を持ち、4.78日周期で公転しています。

今後の観測

主星のHD 213885は、トランジット惑星を持つ恒星の中では太陽系から見て明るい(7.9等級)星です。特に短周期(約1日以下)のスーパーアースを持つ星としては「かに座55番星」(6.0等級)に次いで2番目の明るさです。これらの惑星系では、トランジット中の恒星のスペクトルを観測する透過光分光法などで惑星大気を調べることができます。

興味深いことに、HD 213885のスーパーアースは、似た質量を持つかに座55番星のスーパーアース(かに座55番星e)とと比べて1.5倍以上の平均密度があります。今後の観測でこのような密度の違いが惑星大気にどのように影響しているのかが明らかになるかもしれません。

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Espinoza氏らの研究は2019年3月18日にarXivに投稿され、20日に公開されました。

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参考文献

  • Espinoza, N. et al., 2019, “HD 213885b: A transiting 1-day-period super-Earth with an Earth-like composition around a bright (V = 7.9) star unveiled by TESS”, arXiv:1903.07694v1.

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