374個の惑星候補が新たにケプラー延長ミッションのデータから見つかる

ケプラーの延長ミッションに当たるK2ミッションのデータを再分析した研究で、818個の惑星候補が検出されました。うち374個はこれまで知られていなかったものです。

「ケプラー」宇宙望遠鏡は、系外惑星が恒星の手前を横切る際に恒星の光を遮る現象(トランジット)を通じて惑星を観測するために打ち上げられました。2009年から2013年に行われた主要ミッションと、2014年から2018年に延長ミッションとして行われた「K2ミッション」のデータからは現在も新たな発見が続いています。

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NASAのゴダード宇宙飛行センターに所属する Ethan Kruse 氏らアメリカの研究チームがarXivに投稿した研究(arXiv:1907.10806)は、2013年にCarter氏とAgol氏が開発した「QATS」と呼ばれるアルゴリズムを用いて、K2ミッションのデータを再分析したものです。Agol氏は今回の研究にも共著者として名を連ねています。


QAST(Quasiperiodic Automated Transit Search)は、トランジット法に基づく惑星の検出に汎用的に用いることができるアルゴリズムで、厳密な周期性のないトランジットの検出に有利なことが特徴です。また、通常の検出法では統一的に扱うのが難しい超短周期惑星(公転周期1日以下)から、単発のトランジットしか示さない長周期の惑星まで、幅広い惑星候補に対応できます。

分析の対象となったのは、K2ミッション初期(キャンペーン0~8)の観測です。このデータから「EVEREST」と呼ばれるK2専用のデータパイプラインを用いて光度変化の時系列(光度曲線)を生成し、その光度曲線を元に、QATSを用いて惑星候補を探し出しました。分析の対象となった恒星は15万2865個に上りました。

結果

惑星のトランジットを観測するケプラーの想像図
惑星のトランジットを観測するケプラーの想像図

分析の結果818個の惑星候補が検出されました。また副産物として589個の食変光星(=伴星が惑星ではなく恒星)が見つかりました。

818個の惑星候補のうち374個(=46%)は今回の研究で初めて見つかったもの・残りの54%は過去の研究で知られていたものです。これまでにいずれかの研究で報告されたK2・C0~8の候補のうち74%が今回の分析で再検出されました。

惑星候補には様々なものが含まれます。2つ以上の惑星候補を抱えた惑星系は、既知の系を再検出したものを含めて87個が見つかりました。最も多い系では6つの惑星候補を抱えた例もありました。

また赤色矮星(低質量の恒星)の周りにある惑星候補を丁度100個・公転周期が1日以下の「超短周期惑星」候補を25個、新たに見つけました。

個別の事案

今回見つかった374個の惑星全てについて詳しく説明するのは困難ですが、研究チームはいくつかの事例を取り上げています。

ハビタブル惑星候補


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