HD 139139の謎の変光に太陽系外衛星が関連か

変光星HD 139139に見られる不規則な減光を説明するシナリオとして、惑星ではなく衛星が恒星の手前を横切っているという説が提唱されました。

HD 139139の減光の説明

「HD 139139」(別名EPIC 249706694)は、2019年に「ケプラー」宇宙望遠鏡の延長ミッションのデータから見つかった奇妙な変光星です。この星では、手前を横切る系外惑星が恒星の光を遮る「トランジット」に似た一時的な減光が多数記録されました。しかしそこには通常のトランジットに見られるはずの周期性がありませんでした。

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発見者のRappaport氏らは変光の原因としていくつかの説を考えたものの、いずれも減光パターンと周期性の欠如を同時に満たせないどの問題を抱えていました。

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「月の光」で光合成を行う生物は存在可能か

ハビタブル惑星や、木星型惑星の周りにあるハビタブル衛星で、衛星または惑星の反射光を利用して光合成を行う生物が存在する条件が調べられました。

衛星の光で光合成を行う植物の想像図。

ハーバード大に所属する Manasvi Lingam 氏と Abraham Loeb 氏がarXivに投稿した研究(arXiv:1907.12576)は、惑星-衛星系で、衛星または惑星の反射光を利用して行われる光合成について調べたものです。

研究では、(1) ハビタブルな(=生物が生息可能な)地球型惑星の周りに衛星があり、衛星の反射光で惑星上の生物が光合成を行う状況 (2) 木星型惑星の周りにハビタブルな地球型衛星があり、惑星の反射光で衛星上の生物が光合成を行う状況 の2つが想定されました。

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ジャイアント・インパクトで生まれた系外衛星を観測できるのか?

太陽系外の地球型惑星(岩石惑星)の周りに、観測可能なサイズの衛星が作られうるかどうかを調べた研究が公表されました。

巨大衝突の想像図

月は原始地球に火星サイズの原始惑星が衝突して作られたとされます。このような巨大衝突は地球型惑星(=岩石惑星)が作られる過程でありふれたものだと考えられています。

太陽系外の地球型惑星が十分に大きな衛星を持っていれば、惑星や衛星が主恒星の手前を横切る現象(=トランジット)を利用して観測できるかもしれません。

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史上初の系外衛星「ケプラー1625b I」実在しない可能性が高まる

ハッブル宇宙望遠鏡を用いた「系外衛星」候補の観測を再分析したところ、この天体が実在する証拠は見られなかったという研究が新たに公表されました。

「太陽系外衛星」(系外衛星)とは、太陽系外惑星の周りを公転する衛星です。そのような天体は、恒星の手前を横切る惑星が恒星の光を一時的に遮る「トランジット」を捉える方法で、惑星に付随して見つけることができます。

惑星のトランジットを観測するケプラーの想像図

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観測史上最初の太陽系外衛星候補「ケプラー1625b I」は、「ケプラー」宇宙望遠鏡の主要ミッション(2009~2013年)で見つかりました。海王星並みのサイズを持つこの巨大衛星は、木星サイズの惑星「ケプラー1625b」の周りを公転しているとされています。

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