赤色矮星グリーゼ378に太陽系外惑星が見つかる

太陽系から48.8光年の距離にある赤色矮星グリーゼ378に太陽系外惑星が発見されました。この惑星は質量が地球の約13倍で、高温の海王星型惑星と見られています。(2月20日)

エクスマルセイユ大学の M. J. Hobson 氏らの研究チームがarXivに投稿した研究は、フランスのオートプロバンス天文台1.93m望遠鏡と分光器SOPHIEを用いて行われている観測プログラム「The SOPHIE search for northern extrasolar planets」の経過を報告するものです。

今回の研究は、同プログラムの第15報として取りまとめられたもので、恒星「グリーゼ37」系に惑星を新たに発見したことを報告しています。

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グリーゼ378 (Gl 378) は太陽系近傍の恒星の一つで、質量や半径が太陽の6割程度という小さい星です。ただし赤色矮星の中では比較的大きな天体です。

項目グリーゼ378太陽
スペクトル型M1G2 V
質量
太陽比
0.56 ±0.011
半径
太陽比
0.56 ±0.021
光度
太陽比
0.06 ±0.011
有効温度
ケルビン
3879 ±675780

新たに発見された惑星「グリーゼ378」は、質量が地球の約13倍で、半径0.039天文単位の軌道を3.82日周期で公転しています(1天文単位=地球と太陽の距離)。

観測方法の制約のため質量は下限質量しか分かっていません。惑星の軌道傾斜角によって真の質量はこれより大きくなります。

項目グリーゼ378b
公転周期3.822 ±0.001日
軌道長半径
天文単位
0.0394
軌道離心率0.11 +0.13/-0.08
下限質量
地球比
13.0 ±2.0

真の質量が下限質量と大きく異ならないと仮定すれば、グリーゼ378bの質量は太陽系の海王星に相当し、ホットネプチューンあるいはウォームネプチューン(高温の海王星型惑星)と呼ばれる種類の惑星と見られています。

海王星砂漠

これまでの太陽型星を中心とした観測では、軌道半径の小さい海王星~土星質量の惑星が低い頻度でしか存在しないことが分かっています。これは「海王星砂漠」として知られています。

今回発見されたグリーゼ378bは、この海王星砂漠として予想される領域の境界付近外側にあります。海王星砂漠は太陽型星の惑星系だけでなく赤色矮星にも存在するという見方を補強しています。

また、グリーゼ378は赤色矮星としては明るく観測に適しているため、研究チームは今後の観測でさらに惑星が発見されることが期待できるとしています。

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Hobson氏らの研究は2019年2月15日にarXivに投稿され、19日に公開されました。arXiv投稿時のコメントによると、研究は『アストロノミー&アストロフィジックス』に受理され、掲載予定とのことです。

参考文献

  • Hobson, M. J. et al., 2019, “The SOPHIE search for northern extrasolar planets XV. A Warm Neptune around the M-dwarf Gl387”, arXiv:1902.05998v1.

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