系外惑星発見 グリーゼ49b

太陽系から32光年の距離に惑星が見つかりました。発見された惑星「グリーゼ49b」は地球の5.6倍の質量を持つスーパーアースで、「グリーゼ49」という太陽より小さい赤色矮星の周りを13.9日周期で公転しています。


この発見は、スペインの宇宙科学研究所 (Institut de Ciències de l’Espai) に所属する M. Perger 氏らのグループが、論文のプレプリントとしてarXivで公表しました。

主星の「グリーゼ49」(略称Gl 49)は、研究グループによると「中程度の活動性」を持った赤色矮星で、質量・半径はともに太陽の約半分です。

グリーゼ49bはその質量から大型の地球型惑星「スーパーアース」と考えられていますが、サイズや密度は明らかになっていません。この惑星が受ける日射は太陽系の金星より強いもので、表面に液体の水は存在できないと考えられています。

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惑星発見と恒星の活動性

惑星の発見には視線速度法が用いられました。視線速度法とは、惑星の公転にともなって主恒星の視線速度(奥行き方向の速度)が周期的に変化することを観測する方法です。

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視線速度のデータはカナリア諸島にあるガリレオ国立望遠鏡に設置された「HARPS-N」分光器と、スペイン本土のカラルアルト天文台3.6m望遠鏡に設置された「CARMENES」分光器で集められました。

主星のグリーゼ49は他の赤色矮星と同様に強い磁場を持ち、表面は巨大黒点や白斑で彩られています。恒星の自転を反映した18.9日の周期性は様々なデータに見られました。これを取り除くと、惑星に対応した13.9日周期の変動があることが分かりました。

グリーゼ49のような恒星で視線速度法を用いて惑星を観測するのは難しいことですが、HARPS-NやCARMENESは赤色矮星の観測・分析に力を入れており、その成果が出ていると言えます。

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主星のグリーゼ49はこの他にも黒点・白斑の消長に伴う40-80日スケールの変動や、複雑な長期変化も見られます。この惑星系では主恒星も興味深い研究ターゲットであり、研究グループは赤色矮星の活動を調べるために今後も観測を続けていくと述べています。

Perger氏らの研究は2019年3月12日にarXivに投稿され、13日に公開されました。

参考文献

Perger, M. et al., 2019, “Gliese 49: Activity evolution and detection of a super-Earth. A HADES and CARMENES collaboration”, arXiv:1903.04808v1.

(3月15日)カラルアルト3.6m望遠鏡の口径を訂正しました(3.5m→3.6m)

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