数百の惑星がK2ミッションのデータに

NASAのケプラー宇宙望遠鏡の延長ミッションとして行われた「K2ミッション」では、これまでに300個以上の惑星が発見されています。このK2のデータからは、さらに数百の惑星が見つかるだろうとする推計が発表されました。

NASAのケプラー宇宙望遠鏡は、4年間の主要ミッション終了後、姿勢制御の不具合を抱えたまま続けられる延長ミッションとして「K2ミッション」を行いました。

主要ミッションでは天球の一角を4年間観測し続けたのに対し、K2では80日ごとに黄道に沿って観測方向を変えながら、黄道に沿った18か所を調べました。

惑星確認のプロセスもK2と主要ミッションとでは異なっています。

主要ミッションは網羅的な惑星の確認作業を採り入れた一方、K2では記録されたデータから研究者の判断で調査する天体を選んでいます。そのため、K2のデータにはまだ未発見の惑星が多く眠っていると考えられています。

NASAのエームズ研究センターに所属する J. L. Dotson 氏らが『Research Notes of the AAS』に投稿したノートは、K2ミッションで発見されるであろう惑星の総数を具体的に求めたものです。

推計に当たって、研究チームは、主系列星(巨星などを除く通常の星)を対象にした上で、主要ミッションで発見された惑星を「K2でも発見可能な惑星」に絞り込みました。

絞り込みの条件としてK2ミッションの特性が考慮されました。

まずK2は短時間(80日)で観測領域を切り替えるため、長周期の惑星は検出できません。また、K2の観測精度は主要ミッションより低下しているため、暗い星を回る小さい惑星は検出が困難です。

このようにして「K2でも発見可能な惑星」の数を求め、恒星の等級(見かけの明るさ)ごとにその割合を推定します。

そしてこの割合をK2のターゲットとなっている恒星の等級別個数に掛け合わせれば、K2で発見可能な惑星の数が得られます。

その結果、「K2は合計で1317±261個の惑星を発見できる」と推定されました。

現時点でK2が発見した惑星は300個余りと考えると、数百個から1000個以上の惑星が未発見のまま眠っていることになります。

今回の推定はシンプルさゆえに現実と開きがあるかもしれませんが、推計と発見された惑星との間には大きな開きがあるため、未発見の惑星が多く存在するのは確実と見られます。

研究チームは、今後かなりの数の惑星がK2のデータから発見されることを確信していると述べています。

Dotson氏らの研究は、2019年1月28日に『Reserch Notes of The AAS』(RNAAS) の掲載記事としてオンラインで公開されました。RNAASはアメリカ天文学協会が発行する査読制をとらない学術誌で、小規模な研究の発表や観測結果の速報などに利用されています。

参考文献

Dotson, J. L. et al., 2019, “Hundreds More Planets Await Discovery in Kepler’s K2 Data Set”, RNAAS 3, 23.

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