系外惑星発見 KELT-23b

地上からのトランジット法の観測でホットジュピターが発見されました。

新たに見つかった系外惑星「KELT-23b」は、KELTと呼ばれる観測プロジェクトのデータから惑星候補として検出され、フォローアップ観測で惑星と確かめられました。

この発見は米ペンシルバニア州のカッツタウン大に所属するDaniel Johns氏らの研究グループがarXivに投稿したプレプリントで報告されました。

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KELT-23bは太陽によく似た主恒星「KELT-23」の周りを2.26日で一周するホットジュピター(高温の木星型惑星)です。惑星の温度は1500ケルビン(約1200℃)を超えると見られます。

質量は木星と同程度ですが、半径は木星の1.3倍に達します。このような膨張した半径はホットジュピターとして典型的なものです。

主恒星との潮汐相互作用のためKELT-23bの軌道は少しずつ縮小すると予想されています。縮小のペースを正確に知るのは困難ですが、恒星の自転周期から見積もった相互作用の程度に基づくと、KELT-23bは約10億年後に恒星に落下する見込みです。

有望な観測ターゲット

KELT-23はトランジット惑星を持つ恒星としては明るい星(約10等級)でフォローアップ観測に適します。またこの系が位置する天の北極付近は、系外惑星観測衛星「TESS」や「ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡」 (JWST, 開発中)などの宇宙ミッションの観測に好都合です。

TESSは運用2年目に3か月ほどKELT-23系を観測視野に捉えます。TESSの観測ではKELT-23bの満ち欠けや掩蔽(惑星が主恒星の背後に隠れる現象)に伴う微小な変光が明らかになるかもしれません。

開発中のJWSTは、天体の位置によっては1年のうち限られた期間しか観測できませんが、KELT-23の場合は1年の61%で観測可能です。JWSTを用いればKELT-23bの大気を詳細に調べることができます。

Johns氏らの研究は2月28日にarXivに投稿され、3月4日に公開されました。

参考文献

Johns, D. et al., 2019, “KELT-23b: A Hot Jupiter Transiting a Near-Solar Twin Close to the TESS and JWST continuous Viewing Zone”, arXiv:1903.00031v1.

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