赤色矮星の惑星系にハビタブル惑星候補見つかる

これまでに3つの惑星が知られている「K2-133」系に第4の惑星が確認されました。

K2-133系の惑星

英クイーンズ大学ベルファストに所属するR. Werlls氏らがarXivに投稿したプレプリント(arXiv:1905.05206)は、これまでに惑星が3つ確認されている「K2-133」(別名:LP 358-499)系に、新たに惑星を確認したと伝えています。


K2-133系の3つの惑星は、「ケプラー」宇宙望遠鏡の延長ミッションに当たる「K2」ミッションでトランジット法を用いて検出されたものです。これらは今回と同じ著者らによって2017年に公表されました(Wells et al. 2018)。第4の惑星が存在するらしいことは当時から分かっていましたが、確実ではありませんでした。

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今回の研究では、ハワイにあるケックII望遠鏡と高解像度撮像装置「NIRC2」や、カナリア諸島にあるW.ハーシェル望遠鏡と赤外線分光器「LIRIS」を用いたフォローアップ観測が行われました。これに加えて、2018年に公開された「ガイア」衛星の最新の成果(データリリース2)を採り入れて再分析を行った結果、第4の惑星が存在が確実になったとしています。

惑星系

K2-133系の惑星
K2-133系の惑星(上)と太陽系の比較。横軸が日射量、円のサイズが惑星の物理的半径を表す。

新たに確認された第4の惑星「K2-133e」は地球の1.7倍のサイズ(半径)があります。この惑星は既知の3つの惑星より外側の軌道にあり、半径0.13天文単位(=地球と太陽の距離の0.13倍)の軌道を26.58日周期で公転しています。

既知の3つの惑星は内側から公転周期が3.07日・4.87日・11.02日で、半径はそれぞれ地球の1.3倍・1.6倍・2.0倍です。惑星の質量はトランジット法の性質上4つとも分かっていません。なお主恒星の「K2-133」は太陽より質量が小さい赤色矮星です。

K2-133eが主恒星から受ける日射量は地球の1.8倍です。これは惑星表面に海が存在可能な「ハビタブルゾーン」からわずかに恒星側(高温側)に外れた位置に対応します。仮にこの星が地球型惑星(岩石惑星)で、反射率の高い雲で覆われていれば、表面に海があるかもしれません。

ただしサイズが比較的大きいため、地球型惑星(岩石惑星)ではなく、岩石コアの周囲を水素やヘリウムが取り囲んだ構造を持つ可能性があります。その場合惑星の環境は地球と大きく異なると考えられます。


Wells氏らの研究は2019年5月13日にarXivに投稿され、15日に公開されました。コメントによると研究は『王立天文学会月報』に掲載予定ということです。

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参考文献

  • Wells, R., Poppenhaeger, K. & Watson, C. A., 2019, “Validation of a Temperate Fourth Planet in the K2-133 Multi-planet System”, arXiv:1905.05206v1.

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カテゴリ:赤色矮星

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