TESSが最大5つの惑星を発見

2018年に打ち上げられたNASAの人工衛星「TESS」が、最大で5つの惑星を含む可能性のある惑星系を発見しました。

惑星が発見されたのは「TOI-125」と呼ばれる恒星で、発見された5つの「惑星候補」のうち、現時点で2つが惑星と確認されています。

この度ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの S. N. Quinn氏らは、TESSが最大5つの惑星で構成される惑星系を発見したという成果を、arXivで公表しました。

TESSは系外惑星が恒星の手前を横切る際に恒星の光を遮る現象(トランジット)を観測しています。

研究チームがTESSのデータを調べたところ、「TIC 52368076」という恒星にトランジットのような光度変化が見つかりました。この星には、惑星を持つ可能性のある恒星として新たに「TOI-125」の名前が与えられました。

「TOI-125」は太陽と比べて質量が87%・半径が85%というやや小ぶりな恒星で、太陽系から111パーセク(360光年)の距離にあります。TOI-125に検出された惑星候補は5つに上り、その内訳は個性に富んでいます。

  • TOI-125.01(TOI-125b)とTOI-125.02(TOI-125c)は、それぞれ4.65日と9.15日日周期の明瞭なトランジットが観測されました。
  • TOI-125.03は、明瞭なトランジットが認められるものの、周期が20.0日と長いため、期間中に2回しかトランジットを観測できませんでした。
  • TOI-125.04は、周期が0.528日と極めて短い一方、光度変化の幅がごく小く、トランジットは不明瞭でした。
  • TOI-125.05は、周期が13.3日で、恒星の端を掠めるような不明瞭なトランジット(グレージング・トランジット)を起こしていると見られます。

研究チームは、3回以上の明瞭なトランジットが認められた.01と.02を惑星と確認するために、過去の観測記録の調査や、地上の望遠鏡を使ったフォローアップ観測を行いました。その結果、この2つは惑星であることがほぼ確実となったとしています。

残りの3つは現時点で「惑星候補」の状態で、より詳細なフォローアップが待たれています。

惑星系の特徴

今回発見された惑星・惑星候補は、全てが短い公転周期を持つ高温の星です。

惑星「b」「c」と惑星候補「.03」は、いずれも半径が地球の3倍弱の「サブネプチューン」で、これは太陽系で言えば地球と海王星の中間に相当します。

惑星候補「.04」は、仮に実在すれば公転周期が1日以下の「極超短周期惑星 (USP)」です。この惑星候補の半径は地球のわずか1.4倍です。

惑星候補「.05」は、不完全なトランジット(グレージング・トランジット)を起こしているに過ぎないため、惑星のサイズは不明です。研究チームの分析では惑星の半径は地球の8.8 +4.7/-4.4倍という不確かな結果が得られていますが、実際にはかなり小さいのではないかとしています。

天体状態公転周期半径
地球比
.04候補0.528日1.4倍
.01 = b確認4.654日2.8倍
.02 = c確認9.151日2.8倍
.05候補13.28日不明
.03候補19.98日2.9倍

現時点では、3つの惑星候補の実在性や、惑星の質量・密度は明らかではありません。しかし、惑星系の主星「TOI-125」は明るい恒星でフォローアップ観測に適しているため、今後の研究が期待されます。

Quinn氏らの研究は2019年1月25日にプレプリントとしてarXivに投稿されました。

参考文献

Quinn, S. N. et al., 2019, “Near-resonance in a system of sub-Neptunes fromm TESS”, arXiv:1901.09092.

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