系外惑星発見 WASP-177b・181b・183b

WASP-177・181・183系

トランジット法で系外惑星の観測を行っているWASPプロジェクトが、新たに3つのホットジュピターを発見しました。この発見はジュネーブ大学の Oliver D. Turner 氏らによってarXivで報告されました(リンク)。


WASPプロジェクトは自動化された小型の望遠鏡を用いて地上から系外惑星を観測しています。南北の半球にそれぞれ1つずつの観測設備を有し、これまで200個近い系外惑星を発見してきました。

関連記事:系外惑星の観測方法#トランジット法

惑星系の特徴

新たに発見された3つの惑星は、それぞれが別の恒星を公転するホットジュピター(高温の木星型惑星)です。

WASP-177・181・183系
WASP-177・181・183系の恒星と惑星のサイズ比較。

「WASP-177b」は木星の0.5倍の質量と約1.6倍の半径を持ち、太陽より低温の主星「WASP-177」の周りを3.1日周期で公転しています。この惑星は恒星の縁をかすめるような不完全なトランジットを起こしているため、推定される半径は不確実です。

「WASP-181b」は木星の0.3倍の質量と1.2倍のサイズ(半径)を持ち、太陽によく似た恒星「WASP-181b」の周りを4.5日周期で公転しています。

「WASP-183b」は木星の0.5倍の質量と約1.5倍のサイズ(半径)を持ち、太陽よりやや低温の恒星「WASP-183b」の周りを4.1日周期で公転しています。この惑星もWASP-177bと同じ理由で不確かな半径しか分かっていません。

惑星系の詳細な表は本文末にあります。

惑星系の特徴

今回報告された3つの惑星は平均密度の低い膨張した天体で、ホットジュピターの中でも比較的平均密度が低いものに含まれます。

WASP-183bの主恒星WASP-183の大きさは、恒星の内部モデルに基づく予想より大きなものです。これは単にモデルの不確実さによるものかもしれませんが、この惑星系が非常に古い時代に形成されたという可能性もあります。


ホットジュピターの軌道面は、しばしば主星の赤道面から傾いている(ミスアライメントをもつ)ことが知られています。今回報告された惑星系の性質は、ミスアライメントを持ちやすいと予測される範囲内にあります。

3つの惑星は主星はあまり明るくはありませんが、「ロシター・マクラフリン効果」と呼ばれる現象の測定によってミスアライメントの大きさを調べるに十分な明るさがあり、今後の有益な研究対象となるかもしれません。

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Turner氏らの研究は2019年3月15日にarXivに投稿され、18日に公開されました。

参考文献

  • Turner, O. D. et al., 2019, “Three Hot-Jupiters on the upper edge of the mass-radius distribution: WASP-177, WASP-181 and WASP-183”, arXiv:1903.06622v1.

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